二、霊峰「大山」 ― 相模嶺・相模川

「大山」は、厚木・伊勢原・秦野三市にまたがる標高一二四六メートルの峰です。山頂に雲がかかると雨になるといわれ、周辺の農村では雨降山(あめふりやま)と呼んでさかんに雨乞いがなされました。
大山は阿夫利山(あふりやま)とも書かれ、頂上には阿夫利神社があり古くから信仰されました。江戸時代には落語の「大山詣り」にみられるように庶民の信仰を集めていました。

大山の据わり豊かに青稲田広く涯(はて)なく空にしまぎる
(「さざれ水」 窪田空穂(くぼたうつぼ))

にわかにも阿夫利天狗の風吹き来大山祇(つみ)よ何を怒る
(「人間経(にんげんきょう)」 吉井勇(よしいいさむ))

いくたびか雲にぬれけむ石低し大山通ひの道しるべひとつ
(「小紺珠(しょうこんしゅ)」 宮柊二(みやしゅうじ))

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