三、歌と観光―江ノ島・鎌倉・横須賀
東海道の発展により、海沿いの地は多くの旅人が訪れ、和歌を詠み、広く紹介されていました。とくに鎌倉は今も昔も観光地として名高く、神社仏閣から川、山、崎とあらゆる地名が和歌とともに読み継がれてきました。
江ノ島神社への信仰も和歌に詠まれます。『海道記』(前掲)には次のような一首があります。
江の島へ通ふ海原路絶えてみちくる春の汐の上の雨
(「竹の里歌」 正岡子規)
岩戸いでて青海原(あおうなはら)をみさくれば
我も神代の神ごこちする
(「紫」 与謝野鉄幹(よさのてっかん))
江ノ島 2016年08月09日 撮影
江ノ島やさして塩路に跡たるる
神は誓の深きなるべし
(海道記 作者未詳)
【意味】
神がとくにこの海の中の江の島と決めて仮の姿で現れたのは、衆生(しゅじょう)を救おうという誓願が海のように深いからだろう。
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