ワーク・ライフ・バランスとは、働くすべての人が、「仕事」(ワーク)と育児や介護、趣味や学習、休養、地域活動といった「仕事以外の生活」(ライフ)との調和をとり、その両方を充実させる働き方・生き方のことです。
2017年3月に国が策定した働き方改革実行計画の中では、ワーク・ライフ・バランスの実現をはじめとする9分野の改革の方向性が示されました。これに基づき、労働に関するあらゆる問題の改善に向けて各地でさまざまな取組みが行われています。今回は、「働き方」と「ワーク・ライフ・バランス」をキーワードに資料を集めました。これからの働き方をどう変えていくか。ワーク・ライフ・バランスを実現するために何をすべきか。みなさんも自身の働き方とワーク・ライフ・バランスについて考えてみませんか。
図書のとびら
『働きすぎの時代』
森岡孝二著 岩波新書 2005 請求記号:366pp/402 (21850987) 県立公開
世界は「働きすぎの時代」に入っていると言われています。なぜ、働きすぎの時代になってきたのか。著者は、今日の過重労働の要因を、グローバリゼーションや、情報技術の変化、雇用形態の多様化にあると指摘し、働きすぎにブレーキをかけるための指針や対策を「労働者」と「雇用者」それぞれの側から提案しています。
『長時間労働対策の実務』
労務行政研究所編 労務行政 2017 請求記号:366.32/85 (22968812) 県立公開
本書は、解説編、事例編、調査編の3部構成となっています。第I部では、働き方改革へ向けた政府の取組みなど行政の動向とともに、専門家による業務効率化など実務的な解説を紹介しています。第II部では長時間労働対策や生産性向上に取り組む7社の事例を、第III部では、独自調査による時間外労働の実態や、長時間労働削減への取組み状況をまとめ、長時間労働対策へのアプローチを多角的視点から紹介しています。
『女性活躍の推進
資生堂が実践するダイバーシティ経営と働き方改革』
山極清子著 経団連出版 2016 請求記号:F7/ヤマ (22885339) 女性関連資料室2公開
日本社会において、女性活躍の推進を図るためには女性管理職登用が不可欠であり、女性のキャリア形成と家事や育児等の両立には、男性の協力が必要です。そこで、著者は資生堂における1987年から今日にいたるまで約30年の女性管理職登用の取組みを取り上げ、ジェンダー・ダイバーシティ施策とワーク・ライフ・バランス施策を組みあわせ同時に進めるデュアル・アプローチの必要性を説いています。
『国際比較の視点から日本のワーク・ライフ・バランスを考える』
武石恵美子著 ミネルヴァ書房 2012 請求記号:336.4./351 (13495080 ) 県立公開
豊富なデータを用いて欧米諸国のワーク・ライフ・バランス政策を比較し、日本のワーク・ライフ・バランス実現に向けた課題やその背景について、企業組織の取組みと、それを支援する政策を中心に分析しています。
著者は、法政大学キャリアデザイン学部教授。専門は、人的資源管理論、女性労働論。
『ワーク・ライフ・バランスと働き方改革』
佐藤博樹 武石恵美子 編著 勁草書房 2011 請求記号:J1/サト (111061065) 女性関連資料室2公開
「いつでも、必要な時に残業のできる」社員像から「仕事以外にもやるべきこと、やりたいことのある」社員像を前提とした人材マネジメントへの転換を目指す。本書では、海外との比較を交えて、ワーク・ライフ・バランスの現状やワーク・ライフ・バランス実現の阻害要因、日本企業の働き方の特徴を明らかにし、「時間意識」の高いメリハリのある働き方に転換するための取組み、短時間勤務を円滑化するための仕事管理や評価の仕組みを提示しています。
雑誌のとびら
「特集 どこへ向かう?〝働き方改革〟」
月刊自治研 59巻695号 2017年8月号 請求記号:Z318/214
2017年3月、残業時間の上限規制や同一労働同一賃金の実現を盛り込んだ「働き方改革実行計画」が策定されました。働き方改革の危うさはどこにあるのか?計画の方向性や法制度の運用をめぐる課題を明らかにするとともに、東京都や熊本市などで行われた働き方改革の事例を取り上げています。
「特集 今後の労働時間のあり方を考える」
日本労働研究雑誌 58巻12号 2016年12月号 請求記号:Z366.05/6
労働時間については、過労死などにもつながる長時間労働が問題となっています。労働時間を減らし、仕事と生活が両立できる働き方を実現させるべく、年次有給休暇の見直しや、「高度プロフェッショナル制度」の創設を含む労働基準法改正の試み、36協定による法定時間外労働規制のあり方の再検討など、立法政策上、見直しが進められています。こうした状況を踏まえて、労働時間のあり方を長時間労働の是正という側面に重点を置きつつ、現状の再確認と、職場と法政策上の課題を検討していきます。
新聞のとびら
『仕事場は多摩川河川敷 働き方改革模索 社会実験』
神奈川新聞 2017年11月8日 p.19
「川崎市や、東京都世田谷区、東急電鉄、楽天など官民でつくる勉強会が、多摩川流域の新しい生活経済圏づくりに取り組み始めた。第1弾として、多摩川河川敷を活用したアウトドアオフィスの社会実験に中原区内で着手。満員電車の解消や子育て環境の改善から都心勤務が招く問題に目が向く中、同会は「都心のオフィスと真逆の新しいワークスタイルを多摩川から発信したい」とし、働き方改革に一石を投じたい考えだ。」
視聴覚のとびら
「ワーク・ライフ・バランスを知っていますか?~働くオトコたちの声~」
内閣府男女共同参画局企画 2008年
請求記号:J1/ワ-(140001090) 映像資料書庫 常置
ワーク・ライフ・バランスという言葉を知っていますか?すでに、企業や家庭などでさまざまな取り組みがなされています。このDVDでは、ワーク・ライフ・バランスの実現を目指す企業や、仕事と家庭のバランスのとれた働き方、生き方を実践する人々の姿をドキュメンタリー風に描いています。
インターネットのとびら
かながわ働き方改革(ワーク・ライフ・バランス)
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f370161/
ワーク・ライフ・バランスに関する情報を紹介するサイトです。企業も家庭も、そして地域も元気にすることを目指して開設されました。時間、エネルギー、そして人を大切にする働き方を目指して、企業や県民のワーク・ライフ・バランスへの取組みを応援するための情報をお知らせしています。ワーク・ライフ・バランスに関する専門家のコラムなども掲載しています。
働き方・休み方改善ポータルサイト
http://work-holiday.mhlw.go.jp/
働き方・休み方の見直しや、改善に役立つ情報を提供する目的で設置された厚生労働省のポータルサイトです。 働き方改革に向けての施策・支援や、各地域、企業の取組事例などが検索できます。また、企業向け、社員向けの働き方・休み方自己診断が行えます。
「仕事と生活の調和」推進サイト 仕事(ワーク)と生活(ライフ)の調和(バランス)の実現に向けて
http://wwwa.cao.go.jp/wlb/
内閣府男女共同参画局によるポータルサイトです。「ひとつ「働き方」を変えてみよう!」をキャッチコピーにした「カエル!ジャパン」キャンペーンなど、政府の取組みや関連施策を中心に取り上げています。そのほか、企業、海外の取組みまで幅広く紹介。また、調査研究報告や、関連資料リスト、セミナー情報など、さまざまな情報が得られます。