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16ミリ映写機を操作する様子リールに巻かれたフィルムや映写機といったものに触れることなく生きてきましたが、令和元年の今年、昭和30年から実施されているというこの講習会に職員という立場で初めて参加させていただきました。

前日準備のためにポータブル型と呼ばれる3台の映写機を講習会会場に運びましたが、これがサイズの割に重い。鉄の塊という重さです。同サイズで類似の機能を持つ最近のプロジェクターとはまるで違います。翌日実際に動かすことになるのですが、そこにはリモコン一つで再生できない面白さがありました。

16ミリ映写機操作技術認定講習会とは、16ミリフィルムを上映するのに必要な知識と技術を習得するためのものです。修了者には「16ミリ映写機操作技術認定証」が送られます。当日は水島雅一先生、五味清先生、中丸和良先生を講師としてお迎えし、13名の受講者の皆さんと一緒に勉強させていただきました。

16ミリ映写機を操作する様子16ミリ映写機によってアニメーションが映し出される様子午前中は、当館で所蔵する16ミリフィルムの貸出方法や映画会を開催するうえでの注意点などを当館職員が説明。その後、水島先生による講義となりました。講義は映画の歴史から始まり、映写機の構造、映写の知識、そしてご自身の経験されてきた映写会のエピソードなど盛り沢山の内容でした。
午後からは実機に触れての映写機操作実習です。用意した3台はそれぞれ操作方法が異なりますので、映写機ごと3名の先生がつきっきりで指導してくれました。初めは操作に戸惑いましたが、連続するフィルムの回転音は耳にとても心地よく、練習用に用意された古いアニメーションの傷やノイズも昔の映画という趣で味わい深いものがありました。
締めくくりとして、指定された映写機での上映会本番さながらの実技試験と、午前中の講義内容のペーパーテストが行われました。一日で講義と実技と試験を終わらせるというハードスケジュールでしたが、全員無事認定証を取得することができました。

次回の講習会は12月4日(水曜日)を予定しています。募集開始は11月1日(金曜日)から、先着12名、電話のみのお申込みとなっています。興味がおありの方はぜひお電話ください。

(県立図書館:「16ミリ講習会」担当)