川崎図書館では、9月13日(木曜日)から、入口そばのものづくりギャラリーで「人とロボットの調和」という展示を行っています。展示期間は、12月12日(水曜日)まで(途中展示品入替え予定、「かわさきロボット競技大会」に関する展示は、11月7日(水曜日)まで)。
展示では、川崎市立川崎総合科学高等学校ロボット研究部より借用したロボットや所蔵する関連資料のほかに、今年25回を迎えた「かわさきロボット競技大会」の様子もパネル展示しています。その取材のため、8月25・26日に川崎市産業振興会館1Fホールで開催された大会に行ってきました。
「かわロボ」の愛称で親しまれる今大会は、未来のものづくりを担う人材育成を目的に、川崎市などが毎年開催している大会です。
全国から集まった204チームのうち、25日の予選を勝ち抜いた48チームが26日の決勝トーナメントに出場し、熱いバトルを繰り広げました。
参加するロボットには、「幅25cm以内、奥行きは30cm以内、高さ70cm以内、重量は3,300g以内、脚や腕構造を持つもの」という規定があります。試合は、対戦相手のロボットをリング外に出すか、10秒間起き上がれなくすると1本勝ちになります。参加者は高校生から、大学生、社会人までさまざまです。半年~1年かけて製作したロボットをコントローラで操り、1ラウンド2分のバトルを繰り広げていきます。激しいぶつかり合いで、ねじなどの部品が飛ぶこともしばしばです。
ロボットには、腕構造のアームに鎌がついたタイプやシールドがついたタイプなどがあります。鎌がついたロボットがその鎌を回転させて相手をからめとり、場外に相手を投げ飛ばす姿には大きな歓声が上がります。小型タイプでも、一瞬のスキをついて、相手の懐に入り込み、場外に押し出すロボットもいます。
また、スタートの合図とともに敵陣に乗り込む足回りの良いロボットもいて、勝利のためには、高い製作技術力はもちろん、操縦力、作戦力も必要です。今年の上位3位決定戦は、ハイレベルな戦いとなり、すぐに決着がつかず、順位は得失点差で決められました。ヘラ絞りのトロフィーを片手に「いつまで経っても優勝できない」と笑いながら話す決勝常連といわれる入賞者もいました。
会場で「かわロボ」の魅力を聞いたところ、いつも優勝する人が定まっていないこと、他の参加者と交流できることと答えてくれた参加者がいました。決勝戦と特別戦に参加したロボットの展示があり、ロボットを介して参加者同士が情報交換する姿が多く見られました。会場でおススメのロボットを聞いたところ、どんな凹凸があっても、制御機能を搭載した脚によって水平を保つロボットを紹介してもらいました(写真参照)。
これは、アクティブサスペンション制御を利用した今大会のオンリーワンロボットだそうで、多くの注目を集めていました。
大会では、いろいろな方にお話しを伺い、写真を撮らせていただきました。どの方も丁寧に、気持ちよく応対してくださいましたことをこの場を借りて、お礼申し上げます。
また、大会では熱いバトルがいくつも繰り広げられ、初めて見た私たちも手に汗を握り、歓声を上げました。この続きはぜひ、当館の展示でご覧ください。ご来館をお待ちしております。
(県立川崎図書館 資料整備課:バトルロボ初心者)
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