8月7日に、講座「夏休みかながわ子どもワクワク体験 アニメのしくみを知ろう!」を開催し、小学生の子どもたちにゾートロープ作りを体験してもらった後、16ミリフィルム「ムーミン ぼくは王様だ」を上映しました。
講座では、最初にゾートロープについて説明しました。ゾートロープとは、縦長の四角い穴が一定間隔で開いている円筒形の装置で、内側に連続した動作の絵が並んでおり、回転させて穴から覗くと絵が動いて見えるというものです。1834年にイギリスのウィリアム・ジョージ・ホーナーが発明したとされ、当初はディーダリウムと呼ばれていました。
当講座でのゾートロープの作り方は、まず、黒い発砲スチロール製の食品用カップに、四角い穴を8個開けます。穴はカッターを使って開けるため、子どもたちが怪我をしないよう、あらかじめ開けておきました。当日は、カップの内側に人の走る様子が連続して描かれた絵を、8枚貼ってもらいます。そしてカップの底に、当館で使用しているレシートプリンタのロール紙の芯を貼りつけてもらいます。最後に、芯に鉛筆を刺すと手作りゾートロープの完成です。講座ではどうして絵が動いて見えるのか、仮現運動について子どもにも伝わるように話したつもりですが、そんな私の説明を聞くよりも、ゾートロープを回して体感してもらった方が理解できたことでしょう。他に16ミリフィルムと映写機の仕組みについても簡単にお話ししました。
続いて上映した16ミリフィルム「ムーミン ぼくは王様だ」は、ムーミンが倉庫の掃除中に見つけた眼鏡をかけた途端、突然威張り出し、ムーミン谷の住民をびっくりさせる、というお話です。会場にはムーミンの絵本を始め、視覚の不思議やアニメの歴史に関する本などを展示しました。今年は埼玉県にムーミンのテーマパークができたこともあり、ムーミンに注目してみましたが、ムーミンを知らない子どもたちもいるようで、世代のギャップを感じてしまいました。25分と上映時間が長いので、飽きてしまわないか心配でしたが、皆さんが熱心に鑑賞している様子を見て、やっぱりムーミンの魅力は世代を超えて伝わるものだと思いました。
(県立図書館 地域情報課:講座担当)
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