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新着資料から

『仏都鎌倉の一五〇年 (歴史文化ライブラリー 510)』
今井雅晴著 吉川弘文館 2020年[K18.4/375]

文治元年(1185)に幕府が成立した鎌倉は、新興勢力である武士にとって希望の土地となります。幕府の指導者たちは約150年の間、日常問題や死後への対処のみならず、社会変化に伴う新しい問題や、蒙古襲来からの国土防衛など、政治のあらゆる方面において仏教の助力を求めました。加えて、指導者たちは仏教を精神的支柱としました。また、鎌倉には栄西、親鸞、道元、蘭渓道隆、叡尊、忍性、日蓮、無学祖元など、現在までよく知られる、鎌倉新仏教の僧侶たちが次々と来訪します。指導者たちも彼らを迎え入れ、鎌倉に新しい宗派の寺院を建立していきました。同時に、平安時代からの仏教も鎌倉で大きな力を持っていました。このように、鎌倉は様々な仏教に彩られた「仏都」だったと著者は述べています。
本書は、鎌倉幕府の将軍や執権が、政治的な問題を仏教の助けを借りて、どのように解決しようと試みたのか、詳しく解説しています。また、鎌倉に新しくもたらされた仏教思想や文化についても紹介しています。

『Rosa 横浜ローザ、25年目の手紙』
五大路子著 有隣堂 2020年[K77.1/126]

「横浜ローザ」は女優の五大路子が、「ハマのメリーさん」と呼ばれた実在の女性をモデルにして演じた一人芝居です。「ハマのメリーさん」とは、顔を白塗りにし、隈取のような黒く太いアイラインを引き、白いドレスを着て横浜の街角に立ち続けた謎の女性です。その特異な風貌と行動から伝説の老娼婦と噂され、様々な逸話や風聞が流されましたが、どこまでが真実であったかは分かりません。著者は、平成3年(1991)にメリーさんに出会って大きな衝撃を受け、彼女のことを調べるうちにメリーさんを題材にした芝居を演じたいと願うようになります。劇作家の杉山義法に脚本を依頼し、平成8年(1996)、「横浜ローザ」が誕生します。その内容は、終戦直後に米兵と恋をして、悲しい別れをする娼婦の物語です。
本書は、著者の2つの目標である赤レンガ倉庫公演と、アメリカ上演を成し遂げて、さらに変貌を遂げていく「横浜ローザ」の軌跡を追っています。

新着の神奈川資料

新着資料の一部をご紹介します。

タイトル 著者名 出版者 出版年 請求記号
横浜 (旅行ガイドにないアジアを歩く) 鈴木晶著 梨の木舎 2020 K291.1/313
白根地区50年のまち並み~今・昔~ 郷土写真集 横浜・旭区50周年記念 柳澤美光著 文芸社 2020 K291.15/40
みんな違って、みんないい なぜ柿の実幼稚園に親がみんな入園させたがるのか 佐藤和夫著 あさ出版 2020 K37.21/384
NICU命の授業 小さな命を見守る最前線の現場から 豊島勝昭著 赤ちゃんとママ社 2020 K49.1/162
湘南の元バイク小僧、たった7年で年商25億の社長になる 「3倍速ワーク」で成し遂げた地域No.1土木工事ベンチャーへの道 上原総栄著 小学館 2020 K51.53/26
日本近代造船の礎 ヘダ号の建造 伊藤稔著 羽衣出版 2020 K55.89/1
のらぼう菜 太茎多収のコツ 髙橋孝次著 農山漁村文化協会 2020 K61.21/42
相鉄大全 相模鉄道のすべてがわかる! 生田誠,岡田直 監修 辰巳出版 2020 K68/644
京浜急行沿線アルバム 昭和~平成 山田亮 解説 アルファベータブックス 2020 K68/645
江之浦奇譚 杉本博司著 岩波書店 2020 K70.7/18
相模の海辺 中志信写真集 中志信著 神奈川新聞社 2020 K77.1/125