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県立川崎図書館の本で作ってみよう

ものづくり情報ライブラリー神奈川県立川崎図書館では、初心者でも「ものづくり」を楽しめる資料を所蔵しています。 今回の展示では、当館職員がそれら初心者向けの資料を使って実際にモノを作ってみました。

「コンペイトウユニット」を作ってみた!

コンペイトウユニット

『すごいぞ折り紙 入門編』は、「折り紙の発想で幾何を楽しむ」という副題のとおり、折り紙を通じて幾何を身近なものと思ってもらいたいと書かれた本です。

この「コンペイトウユニット」を作る際にも、まず「1:√3の用紙を作る」ところから始まりちょっと面くらいますが、数学の知識がなくても、紹介されている折り紙作品は気軽につくることができます。

パーツを折り終わり、組み合わせる際にも少し「?」となりますが、パーツを組み合わせながら三角錐(コンペイトウの角の部分)をつくるように意識して組み立てていくとうまくいきました。

パーツの枚数を増やすと、コンペイトウの角の数も増えていきます。同じ作品でも、紙の大きさを変えたりパーツの枚数を変えて作ると、さまざまな大きさや形のものができて楽しかったです。

折り紙は集中力を高めたり脳を活性化すると言われ近年注目されていますが、折っている間は無心になれ、心が落ち着くような気がしました。折り紙を折ることで、新型コロナウイルスへの不安な気持ちを少しでも和らげることができたらよいと思いました。

写真:コンペイトウ制作1写真:コンペイトウ制作2写真:コンペイトウ制作3
令和2年12月11日(金曜日)から
令和3年3月23日(火曜日)まで
県立川崎図書館で展示中

【材料等】

色紙、カッターナイフ、はさみ

【関連図書】

タイトル 著者、出版社、発行年、請求記号、資料番号
『すごいぞ折り紙 入門編 折り紙の発想で幾何を楽しむ』 (阿部恒著、日本評論社、2012、414 、81550709)
『すごいぞ折り紙 2 折り紙の発想で幾何を楽しむ』 (阿部恒著、日本評論社、2015、414 、81639833)

「明治の高塔 浅草・凌雲閣」を作ってみた!

表紙画像2

浅草に「十二階」と呼ばれた「凌雲閣」が建設されたのは、1890(明治23)年 秋。

建坪37坪、高さ173尺(約52メートル)、当初は10階までの赤煉瓦造で、11・12階は木造で後に増築され、76個の窓があったそうです。 塔内にはらせん階段のほか、日本初の電動式エレベーターが設けられ話題を呼びましたが、1923(大正12)年の関東大震災で上階部分が大破、安全を理由に、爆破により解体されました。

凌雲閣について、当館の資料を参考に色々調べてみました。

実際の塔の色がどういうものか、当時の写真が白黒写真でしか残されていないため、いくつかの資料をもとに調べて色付けしました。

当時の背景を知ったうえで模型を作成してみると、今はなき凌雲閣に興味が深まり、凌雲閣の跡地を訪れてみたくなりました。

タワー作業1タワー作業2タワー作業3

令和2年12月11日(金曜日)から
令和3年3月23日(火曜日)まで
県立川崎図書館で展示中

【材料等】

紙、のり、カッターナイフ、定規、カッターマット、マジック

【関連図書】

タイトル 著者、出版社、発行年、請求記号、資料番号
『ニッポンのタワー』 (豊科穂著 朝日新聞出版 2012、523.1/138 、81520900)
『このタワーがすごい!』 (鈴木重美著 中央公論新社 2011、523.1/123 、81490583)
『にっぽんタワーめぐり』 (イカロス出版 2010、523.1/130 、81509317)
『図説東京都市と建築の一三〇年』 (初田亨著 河出書房新社 2007、523.1/81 、81264426)
『ニッポンの塔』 (橋爪紳也著 河出書房新社 2012、523.1/141 、81529414)


「清水寺」と「首里城」を作ってみた!

表紙画像3

折り紙建築は、紙を切ったり折ったりすることで、建築物や花、動物などの立体的な形を再現する作品です。

感覚をつかむために、最初は型図を少し拡大してコピーした用紙1枚だけで練習してみました。切り抜く 箇所は小さいパーツから大きいパーツへ、切り線は曲線から直線へと移っていくと作業しやすく感じました。

本番はケント紙を使い、170%拡大したもので作りましたが、型図とケント紙の2枚を切るので、かなり力 を入れて切りました。また、折りやすくするため山折り線、谷折り線に鉄筆やカッター等で半切りの状態 に筋を入れるのですが、入れすぎると折りぐせをつけている最中に切れそうになるので、力加減に苦労しました。

本書は90度に開く型の作品が掲載されていますが、他書では180度に開く型などもあります。

皆さんもぜひ作ってみませんか。

折り紙建築1折り紙建築2折り紙建築3

令和2年12月11日(金曜日)から
令和3年3月23日(火曜日)まで
県立川崎図書館で展示中

【材料等】

紙、カッターナイフ、定規、目打ち、ピンセット、カッターマット、メンディングテープ

【関連図書】

タイトル 著者、出版社、発行年、請求記号、資料番号
『折り紙建築世界遺産をつくろう!』 (茶谷正洋他著 彰国社 2005、 754 、81162018)


「鶴」を作ってみた!

表紙画像4

みなさんおなじみの『折り鶴』は正方形の紙を折り立体的に仕上げます。その折り鶴を一枚の紙を切り抜いて浮き上がらせることで作れると知り、試してみました。

作り方はいたってシンプルです。型紙を色紙に写して切り抜き、点線に沿って折ります。しかし、慎重に切り抜かないと形が崩れますし、折り鶴と同様にクチバシや尾の尖った部分がきっちりと折れないと様になりません。

完成すると、紙が重なっていないので、折り鶴と比べて軽やかさを感じます。また、背中部分も膨らみがないのでピラミッドのようにシャープです。ある意味、折り紙よりも「折り目正しい」ともいえるのではないでしょうか。

紙一枚ではうまく浮き上がった形を保てないので、半透明のトレーシングペーパーの上に貼り付けました。まるで晴れた空の雲の上を飛んでいるよう、というのはさすがに言い過ぎでしょうか?

鶴1鶴2鶴3

令和2年12月11日(金曜日)から
令和3年3月23日(火曜日)まで
県立川崎図書館で展示中

【材料等】

紙、両面テープ、はさみ、カッターナイフ、定規、カッターマット、目打ち

【関連図書】

タイトル 著者、出版社、発行年、請求記号、資料番号
『折り紙建築』 (茶谷正洋著 彰国社 1983、 754/チ、71414130)


「無限階段」を作ってみた!

表紙画像5

パッと見たときとじっくり見たときで違う姿が見えてくる不思議な形、それが騙し絵です。

中でも有名なエッシャーの絵をご存じの方も多いでしょう。見れば見るほど不思議なあの絵を、今回は立体で作ってみました!

本来ならばありえない形を作り出すので、頭がこんがらがりました。本に載っている展開図が正しいのか疑心暗鬼になり、 紙の硬さをいろいろ試し、自分も絵の中に入って階段をぐるぐると回っているかのような錯覚におちいりながら、なんとか完成!...とまぼろしから解放されたとたんに、 今度は立体をどの角度から見れば錯覚を起こせるのか、ああでもないこうでもないとこねくり回して展示へとこぎつけました。

結局、階段部分の実際の折り目のつけ方が展開図とは逆になるところがあり、そのことに気づくためには厚紙ではやりにくいので、 コピー用紙で練習してからケント紙で本番に挑むのが近道のようです。皆さんは実際にご覧になって、錯覚の世界に入れたでしょうか?


無限階段1無限階段2無限階段3

令和2年12月11日(金曜日)から
令和3年3月23日(火曜日)まで
県立川崎図書館で展示中

【材料等】

紙、両面テープ、はさみ、カッターナイフ、定規、カッターマット、目打ち

【関連図書】

タイトル 著者、出版社、発行年、請求記号、資料番号
『だまし絵の不思議な世界』 (杉原厚吉著 誠文堂新光社 2011、414 、81512188)


「可動カメラ」を作ってみた!

表紙画像6

「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」という名刺サイズのプログラミング学習用のコンピュータがあります。ものづくりの作品に搭載するコンピュータということで、電子工作でも人気を集めています。

今回、県立川崎図書館の所蔵する『カラー図解 最新Raspberry Piで学ぶ電子工作』と『実例で学ぶ Raspberry Pi電子工作』を読みながら、上下左右に可動するカメラの制作に挑戦してみました。

電子工作の初心者ですが、資料の解説に導かれて、電子工作を行うための物品の準備や、OSのインストールなどの環境の整備、簡易的なプログラムの方法や回路の作り方などを学ぶことができました。

最終的には、写真のようなモーターで上下左右に首を振り、カメラで映したデータを画面に表示させる可動カメラを完成させることができました。

この本には他にも六脚ロボットなど様々な電子工作の作り方が載っています。皆様もぜひこの本で様々な電子工作を楽しんでください。

なお、この制作の顛末は、当館の館報『ものづくり文化』Vol.61に掲載されています。

URL : /publications/public-relations/manufacturing-culture/

ラズパイ1ラズパイ2tenji20201211033.jpg

令和2年12月11日(金曜日)から
令和3年3月23日(火曜日)まで
県立川崎図書館で展示中

【材料等】

Raspberry Pi本体やケース、microSDカード、マイクロサーボモーター、ユニバーサルプレート、ユニバーサルアーム、ねじとナット、ADコンバータ等

【関連図書】

タイトル 著者、出版社、発行年、請求記号、資料番号
『カラー図解 最新Raspberry Piで学ぶ電子工作』 (金丸隆志著 講談社 2020、548.29/76/2020 、81741779)
『実例で学ぶRaspberry Pi電子工作』 (金丸隆志著 講談社 2015、 548.29/79、81653453)

問合せ

企画情報課
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