明治14年に文部省音楽取調掛から『小学唱歌集』が刊行されてから、明治・大正・昭和初期にかけて多くの唱歌が創られました。とくに明治時代は各地域で唱歌が盛んに創作されましたが、今では失われたものも少なくありません。当館ではそのような貴重な唱歌集をコレクションとして所蔵しています。
コレクションの総冊数は394冊、そのうち283冊が唱歌・唱歌集、そのほかは音楽指導書・童謡・楽譜などです。また、総数のうち124冊が国内では当館のみの所蔵になります。
唱歌は『小学唱歌集』や『中学唱歌』などのように国が刊行した唱歌集のほかに、民間から多数の唱歌集が刊行されました。これらの民間唱歌集も授業の副読本で使用されたようです。内容も当時の教育内容を反映して儀式唱歌、修身唱歌、地理歴史唱歌、軍歌など多岐に渡っています。
なお、唱歌集コレクションは館内のみの利用となり、館外貸出は行っていません。調査相談カウンター(本館1階 電話番号:045-263-5901)にお問合せください。