飯田九一文庫に収蔵されている"短冊"等の資料をデジタル画像でご紹介します。
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正岡 子規(まさおか しき)
- 1867年(慶応3年)9月17日から1902年(明治35年)9月19日
- 伊予(愛媛県)松山生まれ。
- 明治25年日本新聞社に入社し、新聞紙上で俳句の革新運動を興し、明治30年「ホトトギス」を創刊する。また、根岸短歌会を開き、写生に基づく万葉風の復活を唱え、短歌の革新もする。
- 短冊 『夜更けて 施餓鬼の燈籠 ながしけり 子規』
松尾 芭蕉
- 1644年(正保元年)から1694年(元禄7年)10月12日
- 伊賀(三重県)生まれ
- 伊賀国上野の城代の子藤堂良忠に仕え、ともに北村季吟に貞門派の俳諧を学ぶ。良忠の没後京都に出て俳諧を学び、さらに江戸に出て宗匠となる。深川に芭蕉庵を結び、貞門派や談林派を越えた蕉風を確立する。各地への旅をして紀行文を書き、旅先の大坂で病死する。死後、弟子たちによって著作が刊行される。
- 色紙帳 『蕉門色紙集』
- 梅の木に 猶やどり木の むめの花 はせを
- 鶯に 薬教ん 声のあや 其角
- うぐいすの 宿とこそ見れ 小擂鉢 嵐雪>
- 書簡 『松倉文左衛門(嵐竹)宛 書簡(元禄六年八月二十八日付)』
松根 東洋城(まつね とうようじょう)
松根 東洋城(まつね とうようじょう)(PDF形式:7.5MB)
- 1878年(明治11年)2月25日から1964年(昭和39年)10月28日
- 東京生まれ。
- 夏目漱石(PDF形式:3.3MB)に師事し、正岡子規(PDF形式:6.5MB)の句会、『ホトトギス』に参加する。一時高浜虚子(PDF形式:17.2MB)に代わり『国民新聞』俳壇の選者となる。河東碧梧桐(PDF形式:5.5MB)らの新傾向俳句に対立する。後には虚子とも袂を別つ。
- 短冊 『おめかけは 悪にきわまる 赤椿 城』
松村 呉春(まつむら ごしゅん)
- 1752年(宝暦2年)3月15日から1811年(文化8年)7月17日
- 京都生まれ。
- 与謝蕪村(PDF形式:22.9MB)に俳句や画を学ぶ。その後円山応挙に写実を学び独自の画風を確立する。京都四条東洞院に住み、四条派の祖と呼ばれる。俳号は月渓を使う。
- 短冊 『ほととぎす 面目もなき 添寝かな 月渓』
間宮 宇山(まみや うざん)
- 不明から1902年(明治35年)1月25日
- 江戸(東京都)生まれ。
- 旗本間宮氏の出で、美濃派(芭蕉の弟子各務支考の系譜)の俳諧を学ぶ。明治22年に13世鴫立庵庵主になる。西園寺公望に俳諧を教える。
- 短冊 『あさ雉子の 声もをさめて 竹の春 宇山』
美濃口 春鴻(みのぐち しゅんこう)
美濃口 春鴻(みのぐち しゅんこう)(PDF形式:8.5MB)
- 1733年(享保18年)から1803年(享和3年)6月7日
- 相模国(神奈川県)鎌倉郡下飯田(横浜市)生まれ。
- 白井鳥酔(PDF形式:14.1MB)・松露庵烏明(PDF形式:13.9MB)・杉坂百明(PDF形式:14.8MB)に俳諧を学んだ後、加舎白雄(PDF形式:2.1MB)の門人となる。白雄の八大弟子の一人で、相模俳壇と白雄没後の春秋庵を後見し、鳥酔の露柱庵を継ぎ4世となる。倉田葛三(PDF形式:8.8MB)や遠藤雉啄(PDF形式:9.3MB)が弟子にいる。
- 短冊 『あさ雉子の 声もをさめて 竹の春 宇山』
宮川 香山(みやがわ こうざん)
宮本 虎杖(みやもと こじょう)
- 1740年(元文5年/寛保元年)から1823年(文政6年)8月13日
- 信濃(長野県)生まれ。
- 加舎白雄(PDF形式:2.1MB)に俳諧を学び、北陸、近畿、伊勢などを白雄と吟行する。天明4年に俳句判者(宗匠)となり、倉田葛三(PDF形式:8.8MB)、宮沢武曰などが門人にいる。
- 短冊 『青柳や みどりに消る 朝の月 虎杖』
村井 弦斎(むらい げんさい)
- 1864年(文久3年)12月18日から1927年(昭和2年)7月30日
- 三河(愛知県豊橋市)生まれ。
- 東京外国語学校に入学するが、健康を害し退学し独学で勉強する。渡米後、郵便報知新聞社に入り、小説「日の出島」や「食道楽」を連載する。結婚後、神奈川県平塚市に住む。
- 短冊 『夕立や 案山子うらやむ 濡すがた 弦斎』
村上 鬼城(むらかみ きじょう)
- 1865年(慶応元年)5月17日-1938年(昭和13年)9月17日
- 江戸(東京都)生まれ。
- 子供のころ、群馬県高崎に移り住む。高崎区裁判所構内代書人のかたわら「ホトトギス」に投句し、正岡子規(PDF形式:6.5MB)に指導を受ける。高浜虚子(PDF形式:17.2MB)に認められ、大正6年には大須賀乙字(PDF形式:10.9MB)編による「鬼城句集」を刊行する。
- 短冊 『秋晴や 鳶のまひ出て 海の上 鬼城』
物部 道意(もののべ どうい)
- 不明から1719年(享保4年)8月10日
- 近江(滋賀県)栗太郡物部村生まれ。
- 松尾芭蕉(PDF形式:14.1MB)に俳諧を学ぶ。また、芭蕉の推薦で常陸(茨城県)潮来の医師本間道悦に医術を学ぶ。
- 文書 『物部道意起請文』
- 相伝医術啓廸院一流 秘書秘語邪豈漏 侘乎若於違背者 大小神祇別而生 縁氏神可蒙御 罸者也仍而起請 文如件 物部道意(花押) 貞享三年丙寅 二月十二日 松尾桃青(花押) 本間道悦様