どのような刊行物でも、その時代を鋭敏に映し出しています。図書と新聞の中間に位置する雑誌でもそれは明確に現れています。とくに創刊号は発行する編者や出版者たちが考え方や主張を強くうち出していますし、その時々の社会も特別な意味合いを持つ場合が少なくありません。

当館では昭和42年(1967)に「雑誌にみる明治百年展」を開催したのを契機に、それまで所蔵していた雑誌の創刊号をコレクションとして位置付けました。

古くは明治20年の「反省会雑誌 第1号」(覆刻版で収集)から大正6年の「主婦之友 第1巻第1号」(覆刻版で収集)、昭和2年の「愛国 第1巻第1号」などを初めとし、現在では入手困難で貴重な雑誌も多く含まれています。

雑誌創刊号コレクションの写真

また、このコレクションの特徴は、全体の各々約1割を占める昭和元年から10年(1925年から1935年)と昭和16年から25年(1941年から1950年)に刊行されたことにあります。この時期に刊行された雑誌は、太平洋戦争という大きな事件を軸に世相を知るうえでの重要なそして貴重な資料といえます。

ここに当コレクションの一覧リストを作成いたしました。前半は刊行年順、後半は誌名の五十音順になっています。皆様のご利用をお待ちしています。

このコレクションは館内のみの利用となり、館外貸出は行っていません。かながわ資料/新聞・雑誌室(新館3階 電話番号:045-263-5904)でご覧いただけます。